湯布院温泉などに負けない名湯のある九州地方
福岡県、佐賀県、長崎県、宮崎県、大分県、熊本県、鹿児島県からなる九州地方に代表される温泉としては、大分県の湯布院温泉や別府温泉、鹿児島県の指宿(いぶすき)温泉など、その名を知らない人はいないといっても過言ではないほどの名湯があげられると思います。
先週末は老祥記で食事しました。
これらの温泉には毎年全国から多くの観光客が訪れる人気の旅行先です。しかし、九州地方にはほかにもいい温泉がたくさんあります。ここでは先にあげた温泉と比べても遜色のない九州の温泉を2ヶ所ご紹介したいと思います。
佐賀県嬉野市にある嬉野温泉は、その昔は「西の別府」といわれていた事もある、温泉評論家として有名な藤田聡氏が「日本三大美肌の湯」のひとつに選んだ名湯です(ちなみに残りの2ヶ所は 島根県の斐乃上(ひのかみ)温泉、栃木県の喜連川(きつれがわ)温泉になります)。温泉水に含まれる重曹によりお湯がぬるっとしていますが、このお湯が古い角質を滑らかにし、つかるだけでお肌をツルツルにします。ですから、女性にはぜひ一度試していただきたいおすすめの温泉です。嬉野温泉は歴史的にも古く、在位201年〜269年の神功皇后が征西の帰りの道中にこの地に立ち寄った際、川に入って傷ついた羽を癒して再び飛び去っていく白鶴を見かけました。そこで、自分の兵士たちを同じようにこの川につからせたところ、彼らの傷もみるみる治ったそうです。実はその川に温泉がわいていたのだとか。その出来事を神功皇后が「あな、うれしいの」と喜ばれたことから、嬉野という地名がついたと伝えられています。江戸時代にはシーボルトが書いた「江戸参府紀行」にその泉質が詳しく紹介されていたそうで、それに由来してか、現在でもシーボルトの名を冠した足湯や公衆浴場があります。
そしてもう1ヶ所は、長崎県雲仙市の雲仙温泉です。日本で初めて国立公園に指定された国立公園雲仙にあります。もともと「温泉」と書いて「うんぜん」と読ませていましたが、国立公園に指定された折に「雲仙」と表記することになりました。強い酸性の硫黄泉で殺菌効果があり、皮膚病全般に効くとされています。また、美肌効果もあるので、こちらのお湯も女性におすすめです。
SUUMO
開湯は701年。行基が温泉山に満明寺を開山し、四面宮を祭った(現在の温泉神社)ことから始まったそうです。とはいえ、温泉地として整備されたのは350年前の江戸時代のこと。島原藩藩主の松平忠房が命じて当時の湯守が雲仙初の宿泊施設(湯宿)を置いたことに由来します。ちなみにその宿は湯元ホテルとして現存しています。この温泉も1823年にシーボルトの著書「日本」でヨーロッパに紹介されており、明治・大正時代には外国人の避暑地として栄えた歴史を持ちます。夏場は札幌と同じくらい涼しいのですが、温泉療養が広く行われているヨーロッパにはない珍しい泉質だったこともあるかもしれません。春は「ミヤマキリシマ」と呼ばれるツツジ科の可憐なお花、夏は緑あふれる山々、秋は真っ赤に燃える紅葉、冬は「花ぼうろ」と呼ばれる霧氷と、四季折々の景色を楽しめるのも雲仙温泉のいいところです。